りかNsよりにきびの治療について書いてほしいとリクエストがありました。にきびの治療は奥が深いです。皮膚科で診察を受けて治療を進めても、なかなか良くならないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。私自身、規模の大きい皮膚科で診療をしていた時に、にきびの診察に多くの時間を割くことは難しい状況で、外用薬と抗生剤等を処方して、面皰の処置をして終了、ということが多く、伝えきれないもどかしさを感じていました。近年は効果の高い薬が保険診療で出せるようになったので、にきびの治療の選択枝は増えました。しかし、外用薬一つをとっても、どのタイミングで、どのくらいの量使うのか、ということを実際に正しく知っている方は少ないように感じます。にきびの治療で本当に大切なことは、健やかな若々しい肌の土台をつくるために、肌ケアを見直す、というものであると思います。私自身にきびに悩んだ経験を生かし、自分のクリニックでは、時間をかけて、ひとりひとりの肌に合った方法で丁寧に診療を行っています。
まず、正しいクレンジング・洗顔を知ることはとても重要です。洗顔が変わるだけで、肌は確実に変わっていきます。洗顔の指導を行い、保湿のポイントも伝授します。クレンジング・石鹸はどのようなものを使用するか、石鹸の泡立て方、肌への乗せ方、洗う時間など細かくチェックしていきます。保湿については化粧水・美容液などの量、塗り方、次のステップに進むまでに置く時間、などなど、実際に行って見直すと、みなさん肌の違いを実感されます。汚れを落とす、保湿する、という毎日のその過程で押さえるべきポイントを、若いうちから知っておくことは、肌の老化を予防することにもつながるでしょう。
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